車いすラグビーに出場できる障がいは以下の4種類です。
1 |
筋力低下 頚髄損傷やシャルコー・マリー・トゥース病、脊髄性筋萎縮症 など |
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2 |
四肢欠損・切断 先天性四肢欠損、外傷 など |
3 |
筋緊張亢進 脳性麻痺、頭部外傷、脳卒中 など |
4 |
他動関節可動域制限 先天性関節拘縮症、慢性関節拘縮 など |
さらに、以下の基準(MIC:最小障がい基準)に当てはまると出場資格が得られる可能性があります。
上記に該当した上で、車いすラグビーでは障がいの程度によってクラス分けを行います。障がいの重い順から、0.5点(重い)〜3.5点(軽い)の間で、0.5点刻みで7段階に分けられます。
クラス分けは、以下の4つを基準に算出されます。
1 |
上肢筋力テスト |
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2 |
体幹機能テスト |
3 |
動作テスト |
4 |
競技観察 |
1.上肢筋力テスト、2.体幹機能テストでは、以下の計算式によりクラスが仮判定されます。
(右手(0.5〜3.5)+左手(0.5〜3.5))/2+体幹機能(0〜1.5)
3.動作テスト、4.競技観察 を経て最終的なクラスが確定します。
MIC:最小障がい基準 を満たしていても、合計点が4.0以上であれば連盟の公式戦に出場することはできません。
なお、実際の試合では、1チーム4人のクラスの合計が8点以下で構成されなければいけません。コート上に女性選手が加わる場合は、クラスの合計に0.5点追加することが許されます。
(左から0.5点、2.0点、3.0点の選手)
それぞれの機能の合計点が最終的な持ち点となります。
上肢機能の目安 | 点数 | 体幹機能の目安 |
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0.0 | 体幹の機能無し。 | |
上腕三頭筋の筋力は0~1、上腕二頭筋は0~5。弱化した肩甲帯・大胸筋(鎖骨部・胸骨部)および広背筋。車いすプッシュ時に頭を上下に揺らしながら前屈みになる。ストップ、スタート、ターン時に前腕を使用する。 | 0.5 | 体幹直立姿勢を保つ。車いすのプッシュ時、ピックアップ時に前傾を保つ。車いすの前でドリブルする。 |
上腕二頭筋、大胸筋鎖骨部の筋力は5、大胸筋胸骨部は2~3。長く車輪に手をつき、プッシュの最後で肘伸展がみられる。どの方向にもストップ・スタート・ターンができる。前腕か拳でのキャッチと弱いチェストパスができる。 | 1.0 | 体幹を支持面外に移動し戻すことができる。接触時の体幹ポジションに変化はない。 |
1.5 | 車いすを体幹・骨盤・下肢を使って動かすことができる。接触に対する強固な抵抗と姿勢の安定ができる。 | |
肩甲帯筋群、上腕二頭筋の筋力は5。上腕三頭筋、手関節背屈、掌屈は4~5。手指の筋力は0~2。手関節の屈曲により、ボールをハンドリムで取る。効果的なチェストパスが出来る。 | 2.0 | |
2.5 | ||
肩甲帯筋群、上腕二頭筋、上腕三頭筋、手関節掌屈・背屈は5。手指の機能的な動き(筋力3~5)。片手で車いすを押さえて遠くに手を伸ばしたときの安定性。片手でどの位置でもドリブルができる。ボールさばきの際の機能的な手指の屈曲・伸展と部分的な母指機能がある。 | 3.0 | |
3.5 |
主な役割としては、選手のクラス分けのためのテストを行います。医師、理学療法士、作業療法士が担います。
その他、選手発掘事業のイベント対応や、選手の国際クラス取得の手続きのサポートを行います。
国際クラシファイアの資格を取得した場合、国際大会で実施されるクラス分けに国際クラシファイアとして派遣されることもあります。
クラス分け委員会についてご興味がある方は 問い合わせフォーム よりご応募ください。