2025年3月31日
日本代表
一般社団法人日本車いすラグビー連盟では、岸光太郎 日本代表ヘッドコーチの退任が決定いたしましたことをお知らせいたします。
また、後任の日本代表ヘッドコーチには、中谷 英樹 氏が就任することをあわせてお知らせいたします。
なお、本件に関する記者会見の実施予定はありませんので予めご了承ください。
岸ヘッドコーチには、2023年より、当時のケビン・オアーヘッドコーチ退任に伴い、車いすラグビー日本代表ヘッドコーチとして指揮をお願いして参りました。就任後も前任のケビンヘッドコーチが築き上げた日本代表チームの教えを継承しつつ、より一層、選手との密なコミュニケーションを取り入れるとともに、次世代選手の育成を中心に新たな風を吹き込みながら、新たな体制を構築してくださいました。そうした環境を構築したのち、2024年夏にフランス・パリで行われた「パリ2024パラリンピック競技大会」でも、車いすラグビー日本代表チームを指揮し、悲願の金メダル獲得を達成しました。
岸ヘッドコーチは、2025年3月31日付で退任し、4月1日付でJWRFのハイパフォーマンスディレクター 兼 強化委員長に就任することも合わせてお知らせいたします。
岸 光太郎(きし こうたろう)
【出 身 地】埼玉県さいたま市
【生年月日】1971年10月8日(53歳)
【ク ラ ス】0.5
【所 属】AXE(埼玉)選手
【略 歴】
・1998 車いすラグビー競技をはじめる
・2010 世界選手権 日本代表(銅メダル)
・2012 ロンドンパラリンピック 日本代表(4位)
・2016リオパラリンピック 日本代表(銅メダル)
・2018 世界選手権 日本代表(金メダル)
・2019 車いすラグビーワールドチャレンジ2019日本代表(銅メダル)
・2022三井不動産 2022 車いすラグビーSHIBUYA CUP(日本代表アシスタントコーチ)
・2023 日本代表ヘッドコーチ就任
・2024 パリ2024パラリンピック 日本代表ヘッドコーチとして金メダル獲得
・2025年3月31日 日本代表ヘッドコーチを退任
・2025年4月1日 ハイパフォーマンスディレクター 兼 強化委員長 就任
このたび、ヘッドコーチを退任し、新たにハイパフォーマンスディレクターとしてチームを支える立場に就任することとなりました。これまで応援してくださった皆さま、選手・スタッフの皆さま、そして関係者の皆さまに心より感謝申し上げます。
ヘッドコーチとしての期間は決して長くはありませんでしたが、日本代表チームが世界で戦い続けるために、プレーの精度を高め、チームとしての結束を強めることを目標に取り組んできました。
選手たちは日々努力を惜しまず、成長を続けており、その姿勢に何度も勇気をもらいました。これからも彼らがさらに飛躍することを確信しています。
そして何よりも、車いすラグビー漬けとなった人生の中で、選手としては達成できなかったパリパラリンピックでの悲願の金メダル獲得。
パリのあの舞台で見ることのできた景色は、私にとって忘れられないものになりました。
選手たちがつかみ取った最高の瞬間を、共に分かち合えたことを誇りに思います。
今後はハイパフォーマンスディレクターとして、新たな視点からチームの強化に尽力してまいります。
そして、日本代表の新たなヘッドコーチとなる中谷氏が、これまで培ってきた分析力と戦術眼を活かし、チームをさらに進化させてくれると信じています。
引き続き、車いすラグビー日本代表へのご支援、ご声援をよろしくお願いいたします。
私も新たな役割のもと、チームとともに成長していく所存です。
本当にありがとうございました。
後任として新たに日本代表ヘッドコーチに就任する中谷 英樹 氏は、2015年に独立行政法人日本スポーツ振興センターの「ハイパフォーマンスサポート事業」において、パラリンピック競技映像分析スタッフとして、いくつかの競技の担当の中で、車いすラグビーも担当していただくようになりました。同年8月の強化合宿より車いすラグビー日本代表チームに合流、11月にイギリスで行われた「ワールドウィルチェアーラグビーチャレンジ2015」に出場する日本代表へ帯同し、車いすラグビー日本代表のアナリスト(映像分析担当)として本格的に活動を始めました。その後、パラリンピックにおいて、リオ大会では、ハイパフォーマンスサポートハウスの映像分析スタッフとして、東京大会、パリ大会では、車いすラグビー日本代表のアナリストとしてチームに帯同してきました。また、平日に行っている連盟通常練習も必ず参加し、指導を行っていただいております。次のパラリンピックを見据え、車いすラグビー日本代表チームの環境を継承しつつ、映像分析で蓄積された多くの経験と知識をもとに革新をもたらして頂くべく、指揮していただくことになりました。
中谷 英樹(なかたに ひでき)
【出 身 地】埼玉県志木市
【生年月日】1988年3月26日(37歳)
【略 歴】
・2010 埼玉県立大保険医療福祉学部卒業、筑波大学体育専門学群研究生入学
・2011 筑波大大学院人間総合科学研究科バイオメカニクス専攻、川越東高校サッカー部外部コーチ
・2015 独立行政法人日本スポーツ振興センターハイパフォーマンスサポート事業パラリンピック競技映像分析スタッフとして車いすラグビー映像分析を担当
・2015 車いすラグビー日本代表強化合宿にアナリストとして初帯同
・2016 リオデジャネイロ2016パラリンピック ハイパフォーマンスサポートハウスの映像分析スタッフ
・2021 東京2020パラリンピック 車いすラグビー日本代表アナリストとして銅メダル獲得に貢献
・2024 パリ2024パラリンピック 車いすラグビー日本代表アナリストとして金メダル獲得に貢献
・2024 SHIBUYA CUP 2024で車いすラグビー日本代表アシスタントコーチを担当
・2025 ジャパンパラ大会で車いすラグビー日本代表ヘッドコーチ(暫定)として優勝に貢献
・2025年4月1日 車いすラグビー日本代表ヘッドコーチに就任
この度、車いすラグビー日本代表ヘッドコーチという大役を引き受けることとなりました。
2015年より車いすラグビーに関わるようになり、アナリストとして、多くの時間を車いすラグビーと共に過ごしてきました。コーチとして未熟ではありますが、チームの目標を達成するために選手・スタッフと共に全力を尽くします。
三大会連続でのメダル獲得、パリパラリンピックでは金メダルを獲得した強い日本代表チームの戦略、これまで関わった方々の想いを継承し、大会でのパフォーマンスを通じて日本代表チーム、車いすラグビーの魅力を発信していきたいと思います。